KUROMAインタビュー
伝説のチーム、JUNGLEで活躍し、現在はストリートダンス専門スタジオ「BEAT BOX」の経営者、KUROMA氏のインタビュー。
現在はどのような活動をしているんですか?
今はこのスタジオ(BEAT BOX)経営と、ダンサーの派遣業務や振り付けなどがメインの活動です。
あとは台湾のスタジオと提携して、2ヶ月に1回ぐらい台湾に日本人の先生が行ってワークショップをしています。できるだけ向こうのダンスシーンを引き上げたいと思ってこちらのほうも活動しています。
台湾のシーンはどんな感じですか?
昔は本当にダンサーの人口が少なかったのですが、最近では学校のサークルとかでもやってたりして人口は増えてきてはいますね。
ジャンルではニュースクールもオールドスクールも何でもやってます。それとノリがまだ向こうのほうがあるような気がしますね。クラブに行ってもガンガン踊ってますよ。
でもレベル的にはやっぱり日本よりも遅れていますね。
そういえば以前「スマスマ」のコーナーに出演されましたよね?
はい(笑)最近はダンスイベント等にはほとんど出ていなくて、もしショーとして出るとしたらダンサー以外の一般の人たちの前に出ていきたいですね。
ダンスを知らない人たちにもっとダンスを知ってもらいたいんですよね。
ダンスを始めたきっかけは?
ちょうど今人生の半分、ダンスやってきたんですよ。17年ぐらいですかね。
16の頃、新宿のディスコに遊びに行ってました。その頃は今と違ってフリーフード・フリードリンクで夕方5時から朝5時までやってたんですよ。
もちろん高校生だから学校行って着替えてそのままディスコ行ってマックで寝て学校行ってみたいな。ディスコでご飯食べれますから、毎日そんな生活してましたね。
その頃SAMさん、OHJI君たちがいて、初めて見たときは「ワーッ!!」って衝撃でしたね。
そのときSAMさんはタレント活動をしていたんですね。それでOHJI君たちと、今ではやめてしまった先輩たちと原宿のホコ天で踊りだしたのがダンス始めたきっかけだと思います。 その頃で言うとホコ天にアキラ君たちのB-BOYS、ファンキージャム、Be Bop Crewの人たちがいましたね。
そのあとBe Bop Crewの人たちが解散して、OHJI君たちのJUNGLEで活動してました。
JUNGLEってイマイチどんな人たちがいたのかわからないのですが・・・
最初はOHJI、EIJI、佐久間、GOTO、僕、それと今はやっていないんですが、ブレイカーで太郎ってゆうのがいたんですね。その頃「太郎かマリオか」って言われてたぐらいすごいやつでした。当時Aトラを30週とかやってましたよ。
あと女の子のこの7人でスタートしました。
そのあとは抜けた人も入れば入ってきた人もいましたね。
JUNGLEの活動はどんなことをしてたんですか?
当時バブルの前で、事業からどこどこで踊ってとか、地方で踊ったりとか。
今はないですけど、BIG APPLEってディスコがセンター街の入り口のとこにあったんですよ。そこで毎週レギュラーでショーをやったり。
あとは道玄坂のほうにジョーってディスコがあって、ちょうど「DANCE DANCE DANCE」の頃ですかね。その時はJUNGLE、MEGA MIX、ジプシーとかがいましたね。
JUNGLE当時、海外に行ってダンス修行とかしてたんですか?
してましたね。チーム内で「1ヶ月くらい行ってくるよ」って行って、帰ってくるとその情報でみんなで練習したりとか。
やっぱり当時アメリカとかは日本に比べてかなり進んでいましたからね。
最近、イベントのショーなどを見ていると「無難に踊れている」チームが多くなってきたと思うんですが、それはやっぱりスクールの影響もありますか?スクール・スタジオの影響はあると思いますよ。やっぱりみんな上手くなっていますよね。
ルーティーンとかはかっこよかったりするんですけど、ソロがちゃんと踊れていないんじゃないかな、っていう気がします。
昔だと習うスタジオもないし、先輩の使い走りをしつつ、1つのことを教わったり。海外の貴重なビデオを見て、あーだこーだ言ったりして練習して、やっと1年後、「これってこうだったんだね」って気づいたこととかを今はレッスンで「こうですよ」 「はい」って終わっちゃうから、確かに覚えたり踊れるようになるのは早いですよね。
でも実際、「踊って」って言ったり、クラブに行くと、スクールで習った振りしか出てこないって子もいますし。それで悩んでる子もたくさんいるんですけどね。
ダンスで食っていくということは?
20代前半ぐらいで「この先どうするんだろう」って考えたんですね。50歳ぐらいになったらどうしてるのかなぁ、とか。
JUNGLEが解散して、僕はプロダクションに入社したんです。4年ぐらいそこにいてからまたこっちの世界に戻ってきたんですけど、この選択はよかったと思ってます。
それなりのコネクションとか人脈もできたし、仕事に対する勉強もできたので。
それから少しフリーで動いて、その後ですね、スタジオを始めたのは。
今ダンスやってる子たちにもそれぞれ夢とか違うと思うんですよ。例えばどこかの大会で優勝するとか、あるいはバックダンサーになるとか。
でもやっぱりダンスだけでは食っていけないんですよね。
バックダンサーにしてみたら、当然ギャラをもらて仕事をするわけですが、その仕事はそれで終わりじゃないですか。50歳ぐらいまで契約して使ってもらえるというわけにはいかないですからね(笑)
だから僕のスタジオも生徒さんたちが来なくなればそれで終わりですし。
これからもやっていけるのかって聞かれたらホントわからないですよね。
最後に一言!
僕自身、ストリートダンス・HIPHOP文化が好きで1人でも多くの人たちにHIPHOPを知ってもらいたいな、と思ってこのスタジオを作ったんですよ。
だから宣伝にしても、うちは「ストリートダンス専門店」にしてるんですね。
モダンとかジャズ、バレエを習いたいという人がいたら申し訳ないですけど他のスタジオに行ってください、でもストリートやりたいなら絶対いいものやってるから来いよ!って感じでやってます!
スタジオでお待ちしています!