BBoy Unit 7
韓国を代表する最大級のバトルイベント、BBoy Unit 7が3月26日に今年もソウルで開催された。
プーマが全面サポートしているだけあって、会場も超大型・全席自由席のホールで観客が見えないことがない、疲れない、清潔といったとても快適なイベントであった。
前日にチームバトルの予選が行われ、予選からTIPが落ち、高校生主体のチームが予選を突破していくなど波乱の展開となった。
本戦はベスト8からと、バトルやイベントの時間的長さが余裕のあるものだった。
全体的に全てのチームが世界トップレベルのスキルとルーティーンを持ち合わせていた。
パワームーブは世界が認めるようにハイレベルなものだったが、コンビネーションの途中で1990を8周近く周り、その後もパワームーブを続けていくレベルになっているので、さらに進化し続けているという感じだった。
スタイルに関しても身体能力の高さと練習の濃さがわかるような安定感があり、全て止まるといった印象が強く残った。スタイルは流して終わるよりもしっかりとフリーズをきめてメリハリがあり、パワームーブと併せて考えてみると、これだけのダンサー以外の一般客を集める大きな要素のひとつだということを再認識する部分でもあった。
準決勝はRivers vs DG breakers、オーボーワン vs Last for one、決勝はRivers vs オーボーワンとなり、優勝はRiversとなった。
3位決定戦では元オーボーワンのメンバーでDG Breakersの1人が1周半のエアーで後頭部を地面にぶつけて病院に運ばれるなど、一時イベントが中断してしまったが、その後はスムーズにイベントが進行していった。
惜しくも優勝を逃したオーボーワンだが、このイベントで一番会場を沸かしていたと思う。身体能力も抜群に高く、今回の優勝候補の1チームだったに違いない。
そしてもう1つイベントの特徴を言うと、フリーサークルができない座席のある会場だったが、バトル以外にもショーケースがあったり、ジャッジパフォーマンスがあったり、DJタイムではなく休憩時間が設けられたりと、イベント全体を完全に見せ物の1つとして作り上げていること。
そして 入場料無料、夜までにイベントが終了する、ということなども、ダンサー以外の一般客を大量に動員することになる大きな要因だと感じた。
賛否両論あると思うが、ダンスシーンを狭い世界で終わらせない韓国のイベントに共感できる人は少なくないと思う。
2005年3月26日 ソウル